「青の読み手」
小森香折 (著), 平澤朋子 (イラスト), 偕成社 (2021/2/10)
「あの本は読まれているか」
ラーラ・プレスコット (著), 吉澤 康子 (翻訳), 東京創元社 (2020/4/21)
どちらも「1冊の本」をめぐるストーリー。
前者は、中世西欧風ファンタジー児童文学。
77年前のエピソードをからめつつ「サロモンの書」の秘密を探る。
後者は、東西冷戦時代の実話に基づいたミステリー。
ニューヨークとモスクワを交互に舞台にして
「ドクトル・ジバゴ」の出版をめぐる攻防を描く。
いずれも「1冊の本」が持つエネルギー(良くも悪くも)、
威力、衝撃力、破壊力を信じる者たちが、翻弄される。
テイストはまったく異なるが、
「1冊の本」に向かう“執念”には共通するものがある。
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