「キャンドル 」村上 雅郁 (著), フレーベル館 (2020/12/11)
蛍一の身に起こった怪奇現象の謎を
親友の翔真とともに探る過程で
お互いのことを大切に思いながらもままならない状況に葛藤する。
「サマークエスト」, 北山千尋 (著), フレーベル館 (2021/6/4)
父の死を巡る疑問に向き合い行動するヒロキに
親友の新は背中を押すとともに
自らも、自分の問題に一歩を踏み出す。
どちらも小学6年生の二人の少年の物語。
どちらも語り手は、幼少期に親を亡くした喪失感を抱いていて
それぞれの親友は、どちらかというと大人びている。
前者は、信念を貫き通すことや揺らぐ思いを、
見知らぬ少女たちの時を超えた心の声という形を通して描きながら
現実と向き合うことへの希望を予感させる。
後者は、より現実的に周囲の大人への反発やもどかしさを描き
お互いにそれぞれ、自らの問題には自力で向き合うという
勇気と成長が清々しい。
どちらも、明るさのなかにも切なさが後を引く…のは大人の感じ方なのか。
主人公たちと同世代のひとたちの思いを知りたい。
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